プロジェクト概要
本実証事業の背景
沖縄県では離島・へき地など交通不便地域における医師不足や、通院が難しいエリア等での医療アクセスの確保、観光客が集中するエリアにおいて重症化リスクの低い患者の救急外来の利用の抑制、有事発生時の避難所等においての医療アクセスの確保、介護施設等における迅速な医療連携が課題となっています。限られた社会資源の中で「医療・福祉」の向上を行うため、医療MaaSやデジタル連携、デジタル共通基盤等による課題解決を模索するため、30を超える企業と団体が集まり「だれもが、健康・医療・福 祉と日々の暮らしの中で垣根なくつながり、地域に合わせた文化的な生活をおくることができる社会」を目指し「Society 5.0の実現に向けた沖縄健康・医療・福祉のまちづくりモデル構築プロジェクト会議」を発足しモデル事業の検討を行っておりました。
本実証事業の目的
①医療機関や救急搬送の課題解決
地域の限りある医療資源を守り、緊急性の高い重症患者の治療・搬送等が適切に行われるように夜間救急外来のコンビニ受診(緊急を要さない状況における受診)や緊急を要しない救急要請を抑制できるよう、利便性の高い医療サービスとして「ぬちまーす号」を運行し、適切な医療提供体制を確保し、救急外来において緊急性の高い患者を迅速に対応できる環境を整備します。
②安心・安全の観光立県の実現・高付加価値化
発熱や体調不良の場合に不安であることや、なるべく早く治療したいが夜間であることなどから、一般の外来が空いていないために救急外来を本来利用すべきでない方々も救急外来を受診している状況にあります。夜間の体調不良時に利用できるサービスとして「ぬちまーす号」の運行を通じ、救急外来以外の選択肢を提供、観光客の不安に対応します。
本実証事業では、本事業で解決したい課題の前提である①②を解決するため、様々な用途に利用可能なマルチタスク車両を活用して、リゾートエリアにおいて救急外来を受診する以外の選択肢としての医療サービスを実証します。車両内で医療サービスと相談サービスを提供する他、処方薬の配送連携により取り組みの有効性を検証します。
ぬちまーす号とは?
健康指導や診療、服薬指導、地域活動の支援などを行う多目的車両です。
当プロジェクトでは、ご要望に応じて医療機器を積んだ車両が看護師と共にホテルへ駆けつけます。
看護師のサポートのもと、オンラインで医師の診察を受けることができます。医師の指示の下、
看護師によるバイタルチェックや処置も可能です。
持続可能な沖縄の医療の在り方を検討する「Society 5.0の実現に向けた沖縄健康・医療・福祉のま
ちづくりモデル構築プロジェクト会議」の実証事業の一環で30を超える企業や団体と地域医療機関が連携し当事業を実施しています。
救急外来の適正利用にご協力をお願い申し上げます。(当事業は一般外来です)
